マネージャーの仕事・役割
管理職の役割は、業務の現場において従業員を指揮・監督しながら、組織を運営することです。
労働基準法では、
・労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあるものの
・管理監督者の判断基準① 当該者の地位、職務内容、責任と権限からみて、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあること。
② 勤務態様、特に自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること。
③ 一般の従業員に比してその地位と権限にふさわしい賃金(基本給、手当、賞与)上の処遇を与えられていること。
とされています。 労働条件に関する総合情報サイト
労働基準法上の管理監督者の定義が、企業で管理職と呼ばれる役職・役割と一致しないことも多いのが実情です。
では、マネージャーの仕事とはどのように定義が可能なのでしょうか。
ドラッカー5つの役割
経営学者のピーター・ドラッカーによると5つの役割が定義されています。
- 目標設定-経営・事業方針を受けて、自組織及びメンバー個人の目標を設定する
- 組織化-自組織の目標達成に向けて、メンバーの強み・弱みを踏まえて役割を設定する
- コミュニケーション-メンバーと信頼関係を築き、連携する
- 評価測定-自組織及びメンバー個人の目標の達成状況を把握し、評価する
- 人材育成―業務を通じてメンバーの能力開発を支援する
ミンツバーグ10の役割
経営学者ヘンリー・ミンツバーグは、3つのカテゴリーで10の役割を定義しています。
対人関係
- 法律上、社会上の会社の代表(顔)としての役割
- 組織の責任者としてのリーダーの役割
- 組織内・組織間・社外とのコミュニケーションを推進する役割
情報伝達、情報流通
- 事業環境や組織内の状況を把握・モニタリングする役割
- 組織内での情報を効果的に伝達し、情報の流れを作る役割
- 対外的に情報を発信する役割
意思決定
- 既存事業の問題解決を図り、新たな事業アイディアを創出する役割
- 社内外で問題が生じたときに、当事者間の主張を整理し調停する役割
- 経営資源をどのように配分するかを決定する役割
- 組織間、組織内の個人との交渉を取り仕切る役割
企業におけるマネージャーの役割は、「舵取り」や「やりくり」という言葉で説明されることがありますが、ある組織の責任者として、その組織が経営戦略上期待される機能・成果を実現することと整理することができます。
祖組織上の成果を出すために「業務プロセス」「組織」「人材」などのリソースを活用することがマネージャーには求められます。