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コミュニケーションの 質を高める

「迷える部下」どうすれば自信を付けられるのか?

「自分に自信が持てない」

たくさんの人が多かれ少なかれ感じる思いなのではないでしょうか。

そして、多くの部下・後輩の成長を支援する人にとって、部下・後輩の「自信のなさ」や「自己肯定感の低さ」は部下育成の大きな落とし穴になります。

「部下のモチベーションを高める」
「成長実感を感じてもらう」
「成功体験を持たせる」

部下・後輩の育成に携わる人にとって、これほど言うは易し、行うは難しなものはないと思います。

私自身、これまで様々な企業のマネジャー育成を支援する中で、部下育成の悩みの多くが部下自身の「自信のなさ」「自己肯定感の低さ」にあると感じてきました。

そして私自身の経験の中でも、この壁の大きさに苦しみ、どうすれば乗り越えられるかについて対話を重ね続けた一人の部下がいました。

そんな実体験も踏まえながら、「自信のない部下」を支援する上でのポイントを紹介します。

負のスパイラルに陥っている

まず初めに、「自信のない部下」の悩みはどこから来るのか、どのような状態で苦しみ続けているのか、私なりに見えてきた負のスパイラルを説明します。

自信を付けてもらうためには、まず部下がどんな状態なのか、そこをしっかりと理解することが大事だと思います。

自信のない部下が陥る負のスパイラル

①人と比較して自分の出来ていない所に目が向く
②もっとやらなきゃと思い込み目標を高くしすぎる
③できないぐらいの仕事を抱え込みできないことに目が向く
④自己肯定感が下がりますます自信がなくなる

この状態を意識することで、部下が今どんな状況なのか、どうすればこのサイクルから脱し、成長サイクルへと変えていけるのかが見えてくると思います。

ここからはマネジャーが「自分自身で変えられること」に焦点を当てながら、具体的な解決策のヒントを話していきます。

上司自身が阻害している!?

まず初めに自信のなさはどこからくるのか。それは人と比較して自分自身を見ているからだと思います。

ただし、「人と比較しなくて良いんだよ」「自分のモノサシで考えよう」と言っても簡単に変わるものではありません。

何より、他者と比較することで自分をモチベートしたり、目指すロールモデルがあるから成長が加速することもあるので、人と比べることが一概に悪いことではないと思います。

だからこそ、「自信のない部下」と関わる時には、まずは「誰と比較しているのか」「何を基準に考えているのか」を理解することが大事です。

そして、その時に忘れがちなことが、マネジャーが自分自身にも矢印を向けることだと考えています。

部下が意識しているかは分かりませんが、一番近くにいる存在が上司であり、上司は自分自身が部下に与えている影響に意外と気付きにくいものだと思います。

特に「自信のない部下」は、会社のモノサシに左右されやすい。そして、その会社のモノサシは誰から伝わるかのか。まさに上司からだと思います。

そして優秀な上司、会社から認められている上司ほど、自分が部下の基準になっており、それが部下を苦しめていることに気付きにくいのでないでしょうか。

私は前職時代に一緒に仕事をしていた一人の部下(Aさん)にそのことを教わりました。

Aさんが転職してきた時の最初の上司が私だったのですが、Aさんは業界も企業カルチャーも全く異なる会社から転職し、自分の色がなかなか出せず苦しんでいました。

強い想いも持っていて、学習意欲もあり、着実に成長していると私には見えていました。

けれど、Aさんはいつも自信なさげで、できていないことに目が向き、自分にはこの仕事は向いていないのではないかとずっと思っていました。

そんなAさんに、私は「全然いい感じだと思うよ!」「自分らしくやりなよ!」と伝えていましたが、どうにも響いていませんでした。

しばらく私にはなぜAさんがそこまで自信が持てないのかわかりませんでした。

けれど、ある時、Aさんが自信が持てない原因が私自身にあることに知りました。

Aさんにとって、会社の中で評価され成果をあげるための正解が私であり、私と比較して常に自分の成長を測っているのだと言われました。

Aさんにとって、上司と違うやり方で挑戦することは怖く、上司のようにならなければいけないという気持ちが強かったのでした。

だからこそ、私が「自分らしく」「全然いい感じだよ」と伝えても、それはあまり効果のないことでした。

Aさんの成長を阻害していた原因が私にあったのだと、その時は知る由もありませんでした。

上司の存在が部下の成長を阻害している、できる上司ほど自分の影響に気づけない、自分が伝えていることそのものが伝わっていない。

それに気づくことが部下の成長を支援するための第一歩なのではないかと思います。

自分で自分を苦しめている

もう一つ「自信のない部下」に起こりやすいのが、自分で目標を高く設定しすぎて、自分で自分を苦しめてしまうことです。

自信がない人ほど高い目標を設定することも多いと感じています。

「自信のない部下」ほど、他者と比較して自分自身を見てしまうため、自分が今できることから考えず、”これぐらいできないとダメ””評価されるにはここまで必要”という視点でゴールを設定しがちです。

つまり『やりたいこと』と『できること』のギャップを自分で広げすぎてしまい、自分自身ができていないと思い込んでしまうのです。

想いがあって、成長意欲もある、でも、なかなか上手くいかず自信を失っているように見える部下の多くが、このような状況に陥っているのではないでしょうか。

だからこそ今できること、今できていることにもしっかりと目を向けて、そこから一緒に考えてあげることも重要なポイントだと思います。

目標は高くてもいいと思いますが、それが他者や会社の基準との比較の中で無理して設定しているのか、自分のモノサシでそこまでたどり着きたいと思っているのかは、しっかりと見極めることが重要だと思います。

ここまで部下がどのような状態にいるのか、どこに注意をしなければいけないかについて話をしてきました。

次回はこの負のスパイラルからの脱出方法についてお伝えします。

▼後編はこちら

 

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